ドイツ 種類別の紹介

ドイツ 種類別の紹介

01. 語学留学

ドイツの語学学校では、外国語としてのドイツ語学習コース(Deutsch als Fremdsprache=DaF)を提供しています。その内容は、日常生活を送るためのドイツ語、ビジネスシーンで使うドイツ語、大学進学や検定試験の対策コースなど、習得したいレベルや用途、目的によって多岐に渡ります。留学をするにあたり、何の目的で、どのレベルの語学習得を目指すのか、目標を設定しましょう。また、ドイツ語を学ぶ学校には大きく3種類あります。それぞれの特徴を知り、自分の留学プランに合った学校を見つけましょう。

【私立語学学校の語学コース】

短期間で効率的にドイツ語を習得したい方、ドイツ語が完全初心者でゼロから学びたい方、あるいは本格的に習得したい方に適しています。少人数制かつ毎週受講をスタートできる学校が多く、自分の滞在に合わせて通学できるのが利点です。初心者から上級者まで幅広い受講レベルや授業プランが充実しており、滞在場所(ホームステイ、学生寮、アパートなど)の手配のほか、3ヶ月以上の滞在になる場合には、滞在許可申請サポートを行っている学校もあります。その他、受講期間中により有意義なドイツ生活が送れるよう、課外活動としての小旅行やイベント、パーティー、映画鑑賞会など、様々な形で生徒間のコミュニケーションの場を提供しています。インターネットやカフェテリア、図書室などの施設が整っているケースが多く、ドイツの大学への進学サポート、インターンシップの斡旋、音楽レッスンの仲介などを行っている学校もあります。

【大学の語学コース】

ドイツ国内の多くの大学は、正規留学を目指す学生に対するドイツ語コースを提供しています。有料の場合でも、私立の語学学校と比べると割安で、受講中は大学施設(図書館や食堂、スポーツ施設など)を利用できることが特徴です。主なコース内容は、大学入学に必要なドイツ語能力検定試験(DSH=Deutsche Sprachprüfung für den Hochschulzugang)の受験対策や一般ドイツ語などです。ただし、本人が直接、受講を申し込まなければならないことや、コース参加のためのドイツ語試験が設けられていること、大学が運営しているため長い休み(春・夏)があり、年間を通じての受講が難しいこと、年数回の限られた開始日からしか受講できないことなどのデメリットもあります。また、初級コースは設けていない場合がほとんどで、近年ではコスト面での負荷を理由に、付属の語学コースを設けていない大学もあります。

【市民大学の語学コース】

ドイツには、各自治体が運営しているカルチャー講座のようなコースが多数あり、市民大学(Volkshochschule、以下VHS)と呼ばれています。VHSでは語学のみならず、ダンス、ヨガ、文学や料理、写真講座など、一般的には趣味のカテゴリーに相当する分野、さらにコンピューターや会計など、ビジネスに役立つスキルアップ講座も開講しています。ほとんどのVHSで外国人のためのドイツ語コースが提供されていますが、受講料が割安なことから人気が高く、申込受付の開始後、早い時期に定員に達してしまう、多人数制で各受講生へのフォローが手薄になりがち、といったデメリットも知っておく必要があります。また、公共の施設を利用している関係上、休暇期間が長く、開始時期も年数回に限定されているため、プランを立てる際は時間にゆとりを持って情報を収集し、申込手続きを行うことをお勧めします。

02. 正規留学
【大学の種類】

ドイツには、現在およそ400校の大学があり、①学術研究を目的とした総合大学(Universität)、②ビジネススキルや技能の取得を目指す専門大学(Fachhochschule)、③芸術やスポーツ、科学など特定の分野について学ぶ、芸術大学(Kunsthochschule)や音楽大学(Musikhochschule)、工科大学(Technische Universität)と、主に3つタイプに分類できます。総合大学や専門大学、その他の大学に入学する場合、まずは大学入学資格を満たしていること、そして一定のドイツ語能力を証明する語学試験に合格することが不可欠です。芸術やスポーツなど、学科によっては適性検査にパスする必要がある場合もあります。また、芸術大学や音楽大学の場合は、実技に重点が置かれ、その分、求められるドイツ語の語学レベルの基準が総合大学より低いなど、修学条件や入学手続きが異なる場合が多く、それぞれの大学、学部に入学資格を確認する必要があります。

【一般的な大学への入学資格】
Step 1 学歴の証明

ドイツの大学に入学を希望する場合、まずは入学資格を満たしていなければなりません。ドイツ人にとっての大学入学資格とは「Abitur」に受かっていること。Abiturは、高校の卒業試験にあたりますが、日本の高校には該当する試験がないため、これに相当する条件として、
①日本の4年制大学で1年以上の学業を収めていること、②高校卒業後にセンター試験を受験し、一定以上の成績をおさめた場合、③短期大学、高等専門学校を卒業していること、などが挙げられています。また出願できる学部は、学歴によって制限を受ける場合があります。短期大学、高等専門学校の卒業者で、専攻以外の学部についてドイツの大学で学びたい場合は、ドイツで補習学校(Studienkolleg)に通い、大学入学資格試験(Feststellungsprüfung)に合格するという方法もあります。

Step 2 語学力の証明

次に、「大学入学のためのドイツ語試験(DSH=Deutsche Sprachprüfung für den Hochschulzugang)」を受けて、ドイツ語能力を証明しなければなりません。DSHの受験資格は、最低600時間のドイツ語学習者が達する中級レベル(Mittelstufe)と定義されていています。DSHの合格は上級レベル(Oberstufe)を満たすものですので、難易度はさらに高くなります。DSH試験は全国共通の指針に基づいて各大学で作成されており、受験に際しては試験会場(大学や認定会場)へ出向いて受験しなければなりません。合格したDSHの結果自体は、ドイツ国内のどの大学でも有効です。 DSHは1から3までレベル分けがされており、たとえ合格してもレベルによっては希望の学科に入学できない場合もあります。また、芸術大学などでは、DSHを必要としない場合があるので、希望する大学・学部の入学資格について個別に確認しましょう。

DSH試験の対策のためにドイツ語コースを設けている大学もありますが、コース受講者の倍率が高く、不合格の場合は次の学期まで待たなければなりませんので、大学付属の学校で有料コースを受けるか、私立語学学校で短期間で効率的にドイツ語を習得するという道も考えておく必要があるでしょう。ドイツ語能力を証明する試験は他に、TestDaF(ドイツ語統一検定試験)やゲーテ・インスティトゥートのドイツ語検定試験などがあり、一定以上のレベルに達することで大学入学資格とみなされることもあります。

【大学の出願時期】

希望する大学に「入学許可申請書(Antrag auf Zulassung zum Studium)を提出します。出願締め切りは、原則としてすべての大学統一で設定されています。ドイツの大学は2学期制を採用しているため、締め切りは年2回あります。新年度が始まる冬学期(Wintersemester)は、同年の7月15日、夏学期(Sommersemester)は1月15日です。大学によっては、消印日付有効とするケースもありますが、締め切り日を過ぎてからの出願は処理してもらえない場合が多いので、受付開始日と受付締切日を事前に確認した上で、余裕をもって大学に届くように注意が必要です。また、外国人の大学への出願事務をサポートする機関「uni Assist」に加入している大学(現在、130校以上)への出願は、同サービス(有料)を通して行う必要があります。