2025.08.15
2025.08.15

ドイツ大学院進学ガイド・準備から出願まで徹底解説

英語課程・ドイツ語課程の違いと大学院進学準備のタイムライン

今、ドイツの大学が注目される理由

世界的に評価の高い教育水準、そして国公立大学の授業料が原則無料という大きな魅力から、近年ドイツの大学進学を目指す方が増えています。
さらに、英語で学べる修士課程もあり、「ドイツ語が不安…」という方でも挑戦しやすくなっています。

ドイツの大学院への出願は、学部課程とは異なる準備が必要です。本記事では、将来の進路としてドイツの大学院を検討している新卒者や、キャリアアップ・キャリアチェンジを目指す社会人の方に向けて、ドイツ語・英語のどちらの課程でも役立つ進学方法を解説します。

早速、必要な準備、タイムライン、基本の出願条件などを具体的に見ていきましょう。

ドイツの大学院に進学するには? 出願に必要な基本条件(共通)

日本の大学からドイツの大学院に進学するには、次のような条件を満たしている必要があります:

  • 学士号資格を持っていること
  • 学士課程での専攻分野に関連性があること(学士課程で学んだ専攻学科、またはその関連学科の修士課程に進学できます。)
  • GPA 2.5以上

成績水準は出願する大学・学部によって求められる成績基準は異なりますので、ご希望の大学・学部に求められる成績基準を確認し、弊社の進学サポートでご案内いたします。

学士課程への出願方法や要件を知りたい方は、ぜひ、「ドイツ大学の入学要件」の記事をご覧ください。

ドイツ語課程と英語課程の違いと要件

ドイツ語課程に出願する場合

授業はすべてドイツ語で行われます。そのため、高度なドイツ語運用能力が求められます。

必要な語学力の目安:

  • CEFR C1レベル以上(大学によって異なる)
  • 以下の語学証明が広く使われています:
    • telc C1 Hochschule(”befriedigend (70%以上)”、または”gut (80%以上)”以上が必要なケースがある)
    • TestDaF(各セクション4点(TDN4)以上が一般的)
    • Goethe-Zertifikat C2 など

ドイツ語の授業では、英語のテキストや論文も一般的に使用します。そのため、大学や学部によっては、ドイツ語の能力証明書に加えて、英語の証明書も必要です。必要なレベルは、基本的に英語のみの課程と同じです。

英語課程に出願する場合

授業はすべて英語で行われます。ドイツ語の知識は、原則不要ですが、英語の運用力が求められます。

必要な語学力の目安:

  • IELTS 6.0~8.0
  • TOEFL iBT 80点以上 など

近年、英語のみで学べる課程でも、出願時にドイツ語のA1またはA2レベルの証明書を求められるケースが増えています。選択肢を増やすためにも、早めにドイツ語の学習を始めることをおすすめします。

出願時期

冬学期入学の基本的な出願期間:毎年3月~7月15日

春学期入学の基本的な出願期間:毎年11月~2月15日

ただし、出願期間は大学や学部によって異なります。当社のサポートでは、お客様のご希望される学部ごとに個別に確認いたします。

大学入学までの進学タイムライン(ドイツ語課程)10月入学の場合

入学したい年の2年前の夏~秋
・大学進学カウンセリング ・大学や学部のリサーチ
出願する学部を早めに決めておくことで、共通テストや語学学習の対策も早く始められます。
入学したい年の2年前の夏~秋
入学したい年の2年前の秋~冬
・語学試験の対策スタート ・出願要件の確認
語学要件と追加書類(推薦状、インターンなど)は早めにチェック
入学したい年の2年前の秋~冬
・IELTS/TOEFLなど語学試験の受験
英語試験のスコアは1回で基準を満たせない可能性も考慮する
・留学先の都市/語学学校を選ぶ
ドイツへの渡航は一般的に5/6月前後がおすすめです。
入学したい年の2年前の冬~前年の春
・日本の出願書類の準備
日本の書類は渡独前に準備(高校の書類、共通テスト結果証明書、大学の書類など)
入学したい年の2年前の冬~前年の春
入学したい年の前年の春~夏
・渡独
・ドイツ語学習開始
現地登録と滞在許可申請(ビザ)
入学したい年の前年の春~夏
入学したい年の前年の春/夏~入学したい年の3/5月
・ドイツ語レベルA1~C1まで語学学習
全く初心者からC1レベルまでは10~12ヶ月かかるのが一般的です(目安)
入学したい年の前年の春/夏~入学したい年の3/5月
入学したい年の2月~7月
・ドイツ語試験受験 (telc, TestDaFなど)
ドイツ語試験のスコアは1回で基準を満たせない可能性も考慮ので、再受験できる余裕を持ちましょう。
入学したい年の2月~7月
・希望の大学へ出願
出願期間は大学によって異なり、1月から5月31日の間です。最近は6月末や7月15日まで出願できる学部も増えましたが、修士課程の出願は学士課程よりも早いのが一般的です。
入学したい年の5月~8月
・合格通知の確認
・住まい探し
ドイツへの渡航は、一般的に9月前後。大学によっては、合格通知がなくても学生寮への申し込みが可能ですので、早めに申請しておくことをおすすめします。
入学したい年の5月~8月
入学したい年の7月~9月
・入学手続き
・大学の所在地へ引越し
・大学生滞在許可申請
・入学オリエンテーション
入学オリエンテーションでは、友だちを作ることができ、留学生に必要な手続きについても案内されますので、参加をおすすめします。
入学したい年の7月~9月
入学したい年の10月
・学期開始
勉強を頑張ってください!
Viel Erfog!
入学したい年の10月

大学入学までの進学タイムライン(英語課程) 10月入学の場合

入学したい年の前年の夏~秋
・大学進学カウンセリング ・大学や学部のリサーチ
出願する学部を早めに決めておくことで、共通テストや語学学習の対策も早く始められます。
入学したい年の前年の夏~秋
入学したい年の前年の秋~冬
・語学試験の対策スタート ・出願要件の確認
語学要件と追加書類(推薦状、インターンなど)は早めにチェック
入学したい年の前年の秋~冬
・IELTS/TOEFLなど語学試験の受験
英語試験のスコアは1回で基準を満たせない可能性も考慮
・日本国内ドイツ語学習開始
近年、英語のみで学べる課程でも、初心者レベルのドイツ語能力証明書を求める大学が増えています。
ゲーテ・ドイツ語検定試験などでA1またはA2レベルの取得を目指すことをお勧めします。
入学したい年の前年の冬~入学したい年の春
・日本の出願書類の準備
日本の書類は渡独前に準備(高校の書類、共通テスト結果証明書、大学の書類など)
入学したい年の前年の冬~入学したい年の春
・希望の大学へ出願
出願期間は大学によって異なり、1月から5月31日の間です。最近は6月末や7月15日まで出願できる学部も増えましたが、修士課程の出願は学士課程よりも早いのが一般的です。
入学したい年の6月~8月
・合格通知の確認
・入学手続き
・住まい探し
ドイツへの渡航は、一般的に9月前後。大学によっては、合格通知がなくても学生寮への申し込みが可能ですので、早めに申請しておくことをおすすめします。
入学したい年の6月~8月
入学したい年の7月~9月
・渡独
・現地での手続き
大学での最終手続きと現地登録作業が必要です。
入学したい年の7月~9月
入学したい年の9月
・大学生滞在許可申請
・入学オリエンテーション
入学オリエンテーションでは、友だちを作ることができ、留学生に必要な手続きについても案内されますので、参加をおすすめします。
入学したい年の9月
入学したい年の10月
・学期開始
勉強を頑張ってください!
Viel Erfog!
入学したい年の10月

出願に必要な書類例

  • 高校の成績証明書(英文)
  • 高校卒業見込み証明書または卒業証明書(英文)
  • センター試験、または共通テストの成績(英文)
  • 学士号の成績証明書(英文)
  • 学士号の卒業証明書(英文)
  • 語学試験スコア(IELTS(英語)、TOEFL(英語)、telc(ドイツ語)、TestDaF(ドイツ語)、Goethe(ドイツ語)など)
  • 志望動機書(場合により)
  • パスポートコピー
  • 出願料(Uni-Assist経由の場合:約75ユーロ)

※出願は大学に直接行う場合と、Uni-Assist(共通出願ポータル)を利用する場合があります。
いずれもお客様とご一緒に手続きを行います。

大学や学部により出願に必要な書類が異なります。

注意!

日本の大学が発行する卒業証明書や成績証明書のフォーマットには、ドイツの大学が求める項目が記載されていないケースも散見されます。
書類不備で不合格にならないよう、必要書類の確認からアップロードまでアフィニティでサポートいたします。

よくある質問

ドイツの大学院に進学する場合、原則として学士号と同じ専攻、または関連分野の専攻にしか進めません。

関連学科からの出願では、学士課程で取得した単位の5~6割以上が希望する専攻の単位でないと、進学は難しいでしょう。

英語圏大学のように、専攻を変えるためのプレマスター課程はありません。
プレマスター課程を設けている私立大学もありますが、対応している学部は限られています。

ドイツの大学の入学時期は、一般的、冬学期(10月)です。

夏学期入学が可能な学部がありますが、冬学期入学の学部より少ないです。

英語課程を選べば、ドイツ語力がなくても進学可能です。
※現地での日常生活のために、最短A1レベルのドイツ語力を身につけることをおすすめします。

原則、ドイツの州立大学では授業料が無料です。ただし、学期ごとの学期共済費(Semesterbeitrag)があり、80〜500ユーロ程度かかります。

 ドイツに認められている通信制大学もあれば、そうでない大学もあります。

まず、anabinでドイツの大学に進学できる(ドイツに認められている)日本の大学リストを確認しましょう。ステータス「H+」の大学はドイツに認められています。

注意:リストで
ステータス「H+」になっている大学であっても、その大学のすべての課程が認められているとは限りません。全日制は認められても、同じ大学の通信制は認められない場合があります。

その場合、希望する大学、またはuni-assistに直接出願してみないと、結果は分かりません。

早めの準備が成功のカギ

ドイツの大学院進学は、決して「簡単」ではありませんが、「正しく準備すれば確実に狙える選択肢」です。
入学を希望する年より1年前から進学準備を始めることで、語学力や書類準備に余裕を持てます。

特に、

  • 語学試験のスコア確保
  • 出願条件の事前確認
  • 出願書類の揃え方
  • 必要に応じて、事前インターン、長期間実務経験や推薦状などの特別要件

この4つを早めに押さえておくことで、成功率は大きく変わります。

無料進学相談・個別カウンセリング実施中

ドイツ大学院進学に向けた語学準備や出願サポートについて、詳しく知りたい方は、ぜひ無料の個別カウンセリングをご利用ください。
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