ドイツの大学は、授業料が無料または非常に安価で、教育の質も高く、海外進学先として年々注目を集めています。
その中でよくある悩みが「英語のみで受講できる課程に出願すべきか」「ドイツ語で学ぶ過程にした方が良いのか」という選択。
本記事では、ドイツ語で学ぶメリットと、英語のみのコースに出願する際の注意点を詳しく解説します。
ドイツ語で学ぶメリット
1-1. 圧倒的に多いコース数
ドイツ語で開講されている大学のプログラムは非常に豊富です。
この豊富さにより、興味や将来の目標に合わせたプログラムが見つけやすくなります。
1-2. 出願ライバルが少なく、合格のチャンスが広がる
ドイツ語課程は、課程が多く、出願者は主にドイツの学生のため、競争率が比較的低めのケースが多いです。
その結果、語学スコアや成績の要件が英語課程よりも緩やかな場合があり、ドイツへの大学・大学院進学をご検討中の方にとっては狙い目となります。
1-3. ドイツ語が第三言語としてキャリアの武器に
英語+ドイツ語を使える人材は、グローバル人材として高く評価されます。
特にドイツ語は、ヨーロッパ最大の経済圏で使われており、エンジニアリング、医薬品、環境、ビジネスなどの分野で活用価値が高い言語です。
その他にも現地での生活にはドイツ語が話せた方が便利ですし、交友関係も広くなりますね。
英語受講の課程に出願する場合のデメリット
2-1. コース数が限られている
ドイツ国内の英語のみの課程は、ドイツ語課程と比べてかなり少数になります。ドイツ語で受講するコースと比べると選択肢がかなり少なくなります。
希望する専攻が英語で提供されていないケースも少なくありません。
※上記のコース数はドイツ国内ドイツの大学のコースです。海外の大学のドイツキャンパスのコースが含まれていません。
2-2. 出願倍率が高く、要件が厳しいケースも
英語課程は世界中の学生に開かれているため、出願倍率が非常に高くなる傾向があります。
また、大学入学共通テストのスコア、高校・学士号のGPAや語学スコア(IELTS・TOEFL)などの要件が厳しめに設定されていることも多く、準備に時間と労力が必要です。
ドイツ語学習に1年かけても4年で大学卒業が可能なワケ
特に高校生の多くのお客様が「ドイツ語の準備に1年かかるのはもったいない」と考えがちですが、ドイツの大学の学士課程は基本3年制。日本の大学(4年制)より短いため、ドイツ語の準備を1年行っても、日本の同級生と同じタイミングで大学を卒業することが可能です。
現地の語学学校を利用することで、スムーズに進学準備をすることができるのです。
またドイツ語の習得は大体1年で大学レベルに達することもできると言われています。現地でドイツ語を学ぶことで、リーズナブルにそしてより実践的なドイツ語を身につけることも可能です。
以下では大学入学準備のおすすめの語学学校をご紹介いたします。
大学入学準備スペシャリスト語学学校Kapito
大学進学目的でミュンスターのKapitoでドイツ語を勉強して、その後ハイデルベルク大学の哲学部、アーヘン工科大学の経済工学など様々な大学と学科に入学された実績もある語学学校。
学校の先生はレベルが高く、先生とスタッフがとても親切です。Kapitoで様々な国の生徒さんがいらっしゃっていますので、とても国際的な雰囲気です。
大学入学準備コースは2種類があります。
- 全く初心者向けのベーシックとアドバンスモジュール(40週間)
- レベルB2からスタートする資格をお持ちの方向けのアドバンスモジュール(16週間)
大学入学準備コースは週/24レッスン(1レッスンは45分)です。
全く初心者コースは、1月・3月・7月・9月に開始されます。
アドバンスモジュールのみは、1月・3月上旬・3月下旬・9月に開始されます。
学費例(2025年度)
ベーシックとアドバンスモジュール(40週間) | アドバンスモジュール(16週間) | |
コース費 | 6.190ユーロ | 3.010ユーロ |
宿泊費 (ホームステイ、個室、自炊) | 4.400ユーロ | 1.760ユーロ |
追加の費用 (滞在管理費、デポジットなど) | 550ユーロ | 550ユーロ |
合計 (日本の計算は、1ユーロ=165円) | 11.140ユーロ 約1,883,000円 | 5.320ユーロ 約878,000円 |
※上記の為替計算は、1€=165円です。
ぜひ、語学学校Kapitoの紹介ページもご覧ください。
将来の可能性を広げる「ドイツ語で学ぶ」という選択肢
近年、イギリスやアメリカ、カナダ、オーストラリアといった英語圏では留学生向けのビザ要件や就職制度が厳しくなる傾向にあり、多くの学生が進学先を再検討しています。
その中で、ドイツは教育費が安く、教育の質が高く、政治・経済が安定しているうえ、政府が外国人学生の現地就職を積極的に支援していることから、世界中の学生から注目され、進学先としての人気が急上昇しています。
こうした背景から、英語のみの課程には応募が集中し、一部のコースでは定員100人に対して応募者が800~1,000人の出願があるほどの高倍率となっています。
一方で、「ドイツ語で学ぶ」ことにより、
- 選択肢が大幅に広がる
- 出願時の競争率が下がる
- 将来に役立つ語学スキルが身につく
という明確なメリットがあります。
いかがでしたでしょうか?
このところアメリカの学生ビザ問題によりドイツの大学で英語で学びたいという方も増えていらっしゃります。ドイツで英語のみで学ぶこともできますが、せっかくドイツで学ぶのであればドイツ語を習得してドイツ語で学ぶことで、第三言語の習得もでき、なにより現地での生活もスムーズになりますし、交友関係も広がります。
「語学の壁」ではなく、「将来の選択肢」を広げるという視点で、ぜひドイツ語で学ぶ進学ルートも前向きにご検討いただくと良いかと思います。