海外で暮らすには切っても切れないのが「外国語」。ドイツ語圏での生活では「ドイツ語」が公用語になります。ここではドイツ語圏での語学留学の基本として、以下の点についてご案内します。
目次
ドイツ語が学べる国はどこ?
ドイツ国内(全土)、さらにオーストリアとスイスの一部地域でもドイツ語が公用語として話されているため、ドイツ語の語学留学が可能です。
現地で日常的に使われている生きたドイツ語の中で生活し、ドイツ語が根ざした奥深い文化を体感できることがドイツ語圏留学の醍醐味です。
オーストリア=ドイツ語、スイス=ドイツ語のように独自の言い回し(表現)や発音が含まれるため、「標準ドイツ語」を学ぶにはドイツ国内での留学が最も適しているでしょう。
ドイツ国内でも南ドイツを中心に「南部ドイツ語」が話され、国内各所にも独特の言い回しや方言は存在します。(日本の訛りのようなもの)最も標準ドイツ語に近いとされているのは、低地ドイツ語と呼ばれるドイツの北部エリアです。
ドイツ語の特徴とは
ドイツ語ができなくても語学留学のスタートが可能です。
ドイツ語圏の多くの語学学校では、ドイツ語の初心者からの受け入れもあるので、まずは新しく学ぶ言語(ドイツ語)でも、思い切って飛び込んでみることが上達の第一歩です。
ドイツ語はゲルマン語族に属する言語で、英語とルーツが一緒です。
ただし、ウムラウトと呼ばれる母音交替現象(ÄÖÜなど)があったり、はじめは見慣れないと違和感があるかもしれません。発音や文構造が違いますし、文法も英語ほど簡単ではないです。
一方で、英語のスペルと一部似ていたり、発音もおおよそ近いものもあります。人によっては、英語が得意な方のほうが上達が早いと感じることもあるようです。
カウンセラーからのアドバイス
英語ができなくても留学は可能ですが、特にドイツ語がビギナーの方の場合は、現地でのコミュニケーションツールが当初はどうしても英語になることが多いため、英語は中級くらいできたほうが学校スタッフとのコンタクトや、クラスメートと休み時間の会話の場面でも役立ちますよ。出発前は、”英語”のブラッシュアップがポイントです!
ドイツ語を学ぶ7つのメリット
- ドイツ語圏での日常生活の範囲が大きく広がる
- ドイツ語を話す友人ができる(きっかけになる)
- ドイツ語圏の旅行が一層深く、充実したものになる
- ドイツ語はヨーロッパでのプレゼンスのある言語
- 英語以外の外国語を習得することで、自身の強みになる
- ドイツ語は、ドイツ語圏でしか習得できないこと(職人文化、スポーツ、アート、音楽等)を学ぶためのツール
- ドイツでの長期滞在(進学や就職、結婚、永住等)には必須
カウンセラーからのアドバイス
留学の目的は、まさに千差万別。あなたの中にある大切な想いや目標、目的こそがドイツ語を学ぶモチベーションであり最大のメリットです。
ドイツ語圏での語学留学で押さえておきたい基本
語学留学と一括りの中でも、はじめに抑えていきたいのがビザの点です。滞在期間中、ビザが必要なのか、必要な場合は、どのタイミングで申請・受給ができるのかがポイントです。
次に、プログラム選択です。
短期留学(3ヶ月以内のビザなし滞在/ドイツの場合)、長期留学(3ヶ月以上でビザが必要な滞在/ドイツの場合)、休学留学、認定留学、休職制度を利用しての渡航、ワーキングホリデービザを利用しての言語ブラッシュアップ、語学の検定試験の対策や特定の資格取得のコースなど、目的や期間に応じて様々です。
スタンダードコース、集中度の高いインテンシブコース、特定の分野(発音、会話、文法・読解、試験対策など)を強化するクラスもあります。インターナショナルな環境、国籍比率で語学を学ぶことができます。
語学留学では、10〜12名前後のグループレッスンが主流ですが、より少人数制のミニ・グループレッスンや個人の能力に合わせて進むマンツーマンレッスンが選べる学校もあります。
ご自身の渡航の目的に合ったプランを選び、計画を立てましょう。
語学留学は、最短で1週間(毎週月曜スタート)から可能です。
特定のレベル(完全初心者)の場合は、所定の入校日(月1回)など設定がありますので、ご注意ください。まずは留学日程を決定する前に、受入れ確認のため学校とのファーストコンタクトをお勧めします。
ドイツ語コースでは、「ドイツ語をドイツ語で」学びます。
学べる言語は、ドイツ語のほかにも英語コースもあります。
それぞれの学校で、コース種類、受入れレベル、校風や特徴、ビザ条件等がございますので、専門のカウンセラーにぜひ一度ご相談ください。
語学学校に通うメリットとは?
現地で滞在を開始して語学学校に通うメリットは、実は少なくありません。
例えば・・・
- 生活、学業や就職に直結する語学スキルが身につく
- ホームステイや寮、アパートなど宿泊手配もしてくれる学校があるので、渡航当初は安心
- クラスメートや学校スタッフなど現地での人脈ができる
- 現地情報を入手できる(タンデム探し、お部屋探し、進学情報など)
- ドイツ語の基礎を効率的に、短期間でもきっちり習得できる
- 日本でドイツ語を学ぶよりも安い&効率的でお得感あり!
カウンセラーからのアドバイス
語学学校に通わずともドイツ語の習得は可能ですが、独学では客観的に上達の判断が難しく、4技能(読む・書く・聞く・話す)の上達にもムラが出ます。正しい文法ではない、ブロークンドイツ語しか習得できないことも多く、後で治すことも大変ですので、基礎レベルはしっかり語学学校で習得することをお勧めします。クラスの中で、授業中に他人の発音方法やフレーズの使い方、意見や発表を聞くことも語学学校に通うメリットと言えるでしょう。
留学のプロが教える語学学校の5つのポイント
語学学校の選び方は、主に次の5つがあります。
❶ 期間から選ぶ
短期集中型コースで定評がある学校や、長期滞在での割引率が大きい学校など特徴があります。まずは、どのくらいの期間を通うかで、ある程度、絞り込むことができます。
❷ 目的やプログラムから選ぶ
進学準備コースがある、検定試験の公式会場に設定されている、インターンプログラムの提供もある等、語学+αの要素から条件を絞ることができます。
❸ 滞在エリアや都市から選ぶ
以前旅行で訪れた時からここに住みたいと思った、お仕事探しがしやすい都市を優先的に選びたい、日本へ直行便就航があり到着後の移動が楽そう、この街(もしくは同じ州や近郊)にある大学や職業学校にいずれ進学したい、知人が近くにいる、はたまた恋人と同棲する・・・などなど、ある程度拠点やエリアを設定してから語学学校を探すことも可能です。
特定のイメージがない方は、「都会タイプ」→ 娯楽も多く飽きがこない、英語もある程度通じる都市部)or 「地方タイプ」→ 娯楽は少なめだがドイツらしい生活が送れて、英語を使わずにドイツ語習得に専念できるか、いずれかの方向性だけでもイメージを定めておくとよいでしょう。
❹ 条件(宿泊タイプ、クラス人数、授業時間、サポート面、国籍等)から選ぶ
寮手配は必須、少人数制のクラスが向いている、午後の授業時間がある、日本人スタッフが常駐する、日本語相談時間がある、日本人の生徒比率が高い/低い、学校サポートに定評がある、進学相談ができる・・・など優先する条件から、強みのある学校をご紹介することもできます。
❺ 費用から選ぶ
語学留学に充てられる予算は、どのくらいでしょうか。
学費は、1ヶ月450ユーロ* (約¥66,000)前後〜1,200ユーロ*(約¥174,000)強まで幅があります。(*1ユーロ145円換算の場合)
まずは概算で結構です。費用目安を設定していただくと学校選びもスムーズです。
さらに、特に夏季シーズン(7〜9月)にシーズンチャージ(追加金)を課す学校、冬だけ割引がある学校、通年料金は一律の学校などもあります。ご出発や語学学校に通う時期も、費用面では差が出る重要な点です。また、特別キャンペーンでお得になる奨学金(授業料割引など)の告知も随時ございます。
ドイツ語習得の進度について
CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠/英語: Common European Framework of Reference for Languages)ではA、B、Cレベルがあります。Aは初級、Cは上級です。
それぞれのレベルに2つ段階があり、1つのレベルでさらに2つ段階を踏みます。(例えばビギナーコースはA1.1、次はA1.2コースになる。その後はA2コースに進級する)
ドイツ語のグループコースでは、平日(月〜金)半日のコース/週20レッスンがスタンダードタイプで、1レベル(たとえばA1)終了には、8週間を要することが多いです。ですので、1レベル進級するには、2ヶ月の留学期間を想定していただくとよいでしょう。
尚、初級スタートからC1レベル(大学入学レベル)まで達するには最短でも10ヶ月、おおよそ1年間は要します。
カウンセラーからのアドバイス
初級では1レベル6週間で進むプログラムや、上級以上( B2〜)では1レベル10〜12週を要するなど、選択するドイツ語プログラムやレベルによって進度は変わります。また言語の習得は個人差もありますので、上記は目安として認識されておくと良いでしょう。
留学準備とタイムスケジュール
語学留学は1週間〜1年以上と留学期間が自由に設定でき、かつ多くの語学コースで年中スタートが可能です。基本的に、私立の語学学校は通年営業(年末のクリスマスシーズンを除く)しています。
「留学準備はいつからスタートしたらいいの?」
「滞在の目的別のスケジュールはどんなものがあるの?」
これまでの海外留学の有無・経験値、留学中のビザ取得の有無によって、準備に要する期間もお一人おひとり異なります。
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